これから小学受験に挑む・または挑もうか迷っているお母さんの不安や疑問を解消できる情報提供を目的とし、小学受験をサポート(かつ志望校合格)した経験のあるお母さんの体験談を集めました。

 

第1回のお母さんはT.Kさんです。息子のYさんは甲子園学院小学校に進学、現在は弁護士として活躍なさっています。環境やレールの用意は親から「与える」気持ちであっても、子供にプレッシャーをかけた瞬間から子供に「求める」ものにすり替わってしまっては子供を潰してしまうこともあります。そうならないためのバランス感覚が、子供が幼い小学校受験ではより必要となるのかなと思いました。

 

基本情報

【Yさんのプロフィール】
  • 二人兄妹長男
  • 甲子園学院小学校に合格し進学
  • その後、甲陽学院中学※・高校、慶應義塾大学、一橋大学ロースクールを卒業・修了し、現在は弁護士として活躍
    ※2018年度の偏差値70(シリタス基準)
【小学受験当時の家庭環境など】
  • 母親の勤務状況:専業主婦
  • 世帯年収:600万以上800万未満
  • 父親の最終学歴:海外の大学/大学院

子供の性格

受験の向き不向きや、お母さんのフォロー方法に影響したお子さんの個性・性格について教えてください。

わりと大人しい子供で、一人っ子でしたから、小さい頃は家でパズルとかレゴなどでよく一人遊びしていました。集中力はその頃からとてもあったと思います。夢中になると自分の世界に入り込むようなところがありました。とはいえ、大人しく内向的だと思っていましたが、幼稚園に入ると活発になり、友達が沢山できて安心した覚えがあります。

もしも子供がこんなタイプだったら小学受験はさせなかったと思う性格や個性について教えてください。

子供に精神的に脆いところがあれば、それが垣間見えていたら、もしかして小学校受験はさせなかったかもしれません。

受験対策を始めてからお子さんの様子に変化はありましたか?(ネガティブ・ポジティブ共に)

全く変化ありませんでした。

小学受験をした理由

 

中学受験は親の意向ですか、お子さんの希望ですか?中学受験をした理由を教えてください。また、準備を始めた時期についても教えてください。

小学校受験は親の意向でした。実は付属幼稚園に受験し入園しており、入った時点から上にそのまま進学したい子供が多かったです。その環境の中で、自然と息子もそのまま上に上がりたい…という感じでした。年少の時のIQテストの結果が良かったので、その時点で幼児塾みたいなのに通って可能性を伸ばすべきだと勧められました。

志望校はどのように決めましたか?途中で変更しましたか?した場合はその理由も教えてください。

この小学校の特進進学クラスは、有名私立中学の進学率が凄く高い※と聞いたからです。家からそう遠くなく、環境も良かったので決めました。途中変更は無しでした。

※男子の場合です。女子は中学〜大学まで付属校があり、付属校に進学する誓約書を書かないといけないとのことです。(男子は付属の中学なし)

学習方法

 

受験のための習い事(お受験塾、一般学習教材・塾、お稽古など)は何をしましたか?受験にかかった費用はどのくらいですか?

受験のための習い事は、小学校受験用の子供の塾です。夏期講習や冬期講習、模試などもありました。受験にかかった費用は、子供用受験教室の月謝は当時6000円位だったかと記憶しています。プラス上記の講習代や模試のお金、含めて年間計10万円弱でした。

どんな受験科目を受けましたか?

ペーパーは国語のかんたんな読み書き、算数のかんたんな引き算とか足し算とか図形の問題とか、そういうものでした。行動観察というようなものはありませんでしたが、面接は受けました。

 

最近はリビング学習を推奨する意見をよく聞きますが、お子さんはどこで勉強や練習をしていましたか?

子供は茶の間やリビングで、勉強していました。こたつだったり、リビングの机だったりです。

お母さんのサポート方法

 

お母さんはどのように小学受験をサポートしましたか?

  • 塾などへの送迎
  • しつけ(行儀や生活態度、基本的自立行動など)
  • その他

私がした事は、塾などの送迎、しっかり食事をとらせる事、運動不足の為にスイミングに連れて行く事、基本的な生活習慣のしつけだけです。

塾の先生からはいつも何も問題無いと言われていましたから、特に相談するという事もありませんでした。塾は仲の良い友達数人と通っていましたから、楽しんで通っていましたし。正直、子供はまだよく受験とか、プレッシャーとか分かってなかったです。

あとは、塾の宿題で俳句作りが多くだされたので、それを四苦八苦して一緒に考えた程度です。

 

家庭で行った受験対策があれば教えてください。

対策はほとんど塾で行いました。親や子供の面接模擬練習も塾で数回しただけです。

 

お母さんが行ったサポートの工夫で効果的だったと思うものを教えてください。

すべては環境づくりだったと思います。特に疑問を抱かせる事なくレールに乗せたというか…。それがサポートのすべてであったと思います。その上で、プレッシャーを与えるという事は一切しませんでした。 

 

受験時のお子さんへの接し方を教えてください。基本のスタンス、優しさと厳しさの使い分けなど。

とにかく、プレッシャーを与えない事が重要だと思います。今、この時点で、受検に失敗したからといって人生終りという年齢では無いからです。それで、失敗の烙印押されるなど、そういう心持ちを持たせたくもありませんでした。だから、本当、日々、厳しくもなく、優しくもなく、ごく普通に今できる事・するべき事をしっかりとするというのが基本スタンスでした。

もっとこうすれば良かったと思う反省点やもう一度受験するなら試してみたい事を教えてください

正直、全くありません。出来るだけの事はその時々にしたと思いますので。特にこうすれば良かったという事も、反省点も思い浮かびません。

小学受験のメリット・デメリット

実際に小学校に通ってみて、受験をして良かったと思うポイントを教えてください。また、かける労力・時間・お金に対し、得られた経験は見合うものと感じているか率直な意見を聞かせてください。

同レベルの子供達が集まってきているという事です。受検して行く私立の小学校の場合、生徒の粒が揃っているというか、勉強する周囲の環境がその時点ですでに出来上がっていた事です。

小学受験のデメリットを教えてください。

全く思い当たりません。受検しない子供よりは遊ぶ時間とか、自由時間が少なかった事でしょうか。

小学受験の場合、そのまま持ち上がらず中学校で改めて受験をしなおすケースが多く存在しますが(より進学実績の高い中高一貫校があるなど)、中学受験はし直しましたか?その理由を含めて教えてください。

中学受験しました。前述の通り、男子は付属の中学がなく進学実績が良いために入学させたからです。

小学受験を成功させる上で大切なこと(まとめ)

 

小学受験を成功させる上で大切なことは何ですか?これから小学受験に挑むお母さんにアドバイスをお願いします。

子供にできるだけプレッシャーを与えない事です。これは絶対です。あくまで個人的な意見ですが、プレッシャーをガンガンに与えてたお母さんの子供の受験失敗は多かったです。

必要以上に「将来の為に今我慢しないといけない」とか「これがダメだったら、人生台無しになる」とか、この受験が失敗したらこの世の終わりみたいな事を言うと、子供が委縮してしまい能力が発揮できなくなります。

「ダメならダメで仕方無い、でも、できるだけ頑張ろう?」位の方が、子供が委縮しないで実力を発揮できると思います。

 

ありがとうございました!

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